オバマオプション

って言われていたらしいですね。昨夜NYカットのドル円90円行使価格のドルプットオプション。オバマ大統領就任式前後で何かがあるかもしれないというまあ投機的なポジションでしょう。

以下は銀行の方から聞いた話ですが、昨夜のNYでの為替の急落は、どうもこのオプションの行使に絡むテクニカルな部分が大きいと聞いております。

このオプション、みんな考えることが一緒だったのかあるいは特定の人が巨額の利益を狙ってやったのかよくわかりませんが、とにかく金額が大きかったようです。60億ドルともいわれる。行使期限の時間(昨夜の東京夜中12時)直前はわずかにアウトオブザマネーだったと聞いていますが、それがかなり行使価格に近かったため、金額を考えて、プットホルダーが「行使」してしまった。(60億ドルをマーケットで売りに行くと、結局平均すればもっと下でしか売れないと考えられますから)。アウトオブザマネーだと思ってちょっと油断していた銀行(プットの売り手)があわててカバーに走ったというのが真相と聞いています。すぐにもとのレベルに戻ったのは、この取引が短期筋によって行われたものであることを示していると思いますが、いずれにしても、この流動性の少ない市場で、為替にはこういう変動もありうるのだということを改めて確認させられた動きでした。いや、勉強になります。
画像

この記事へのコメント

EURO SELLER
2009年01月22日 17:35
こういう動きを何でもニュースと結びつけるマスコミは感心できませんね。あるニュースではその時に「ボルカー元米連邦準備制度理事会(FRB)議長の悲観的な景気見通しなどをきっかけに」などと書いていました。無理やりこじつけていると何もニュースが無いときの変動に慌てふためくのじゃないでしょうか。
初心者改め39歳無職
2009年01月22日 17:54
今朝は本当にびっくりしました。
オプションがらみの話は何度解説されても、なかなかすっきり理解できないながら、ググッてみたら、要警戒と一部では以前から言われていたことだけは分かりました(^^)
ちょっと話は違いますが、一旦ドル円が90円を割り込むと、オプションがらみで80円ちょうどくらいまで急速に円高進行も有り得ると聞いていたのに、ちっともそうならないじゃん!と思っていましたが、やはりこういうことがあるんですねえ・・・
2009年01月22日 19:43
EURO SELLERさん、どうもです。この辺は業界関係者でないとなかなか正確に状況はつかみづらいところですが、メディアもわからないならわからないといってほしいですね。

初心者改め39歳無職さんどうもです。ご指摘のような状況があったため、今回のオプションはエキゾティック系ではなく巨額のプレーンバニラ系と推測されているようです。
39歳無職
2009年01月22日 21:33
なるほど、であれば、本丸はまだこれからかもしれませんね。
恐ろしい事です。
bingo
2009年01月23日 10:05
ファンドのプレゼンスが無くなったと思っていましたが、こういうことがあると、ファンドでなくてもやる人はやるなって感じですね(笑い)今は取引量も小さいので、こういうことが出来る投資家が出てくるんですね。
かるぱーす
2009年01月23日 22:38
そうなんですよ。自然現象は制御できなくても。その変数を知っている人間がいると、それで計量経済学はそこまでおりこんでいない。というか永遠にカミ以外織り込めないだから、ラウンド数字でその数式のあってはならない確立を実現させてしまうのです。だから経済は面白い。なので悪魔はいまだに生きてますよ。
2009年01月26日 08:20
39歳無職さん、どうもです。まったくおっしゃるとおりで(冷や汗)。

bingoさんどうもです。今回の取引主体はイマイチはっきりしませんが、ファンドと呼ばれる人々が必ずしも消滅したわけではないし、今後解約に伴うポジション解消も必要になってくるので依然注目すべきだと思います。

かるぱーすさん、どうもです。因果律が成立する世界でのラプラスの悪魔がここには存在しているということでしょうか。
EURO SELLER
2009年01月27日 01:45
HFNの統計では,ファンドでも為替を含むCTA系はレポートの平均が10%越えのプラス収益のようです。
http://img.doblog.com/80000/u79961/1000/FI576_2E.jpg
損切りの技術のあるファンドは沈まなかったのかもしれません。なので,まだまだ本丸は…

この記事へのトラックバック